シュメールに於いて、都市国家間でウルが極めて強かった仮説。

     シュメールの都市国家群で「ウルが際立って強かった」その仮設。

『サピエンス全史』「ユウ"ァル・ノア・ハラリ著」(69版)が出版されているのを知り、大きな齟齬があれば一夜漬けの勉強に基づく独善説ではかなわない。同書を読んで間違いが無いか確認してと思い、書き上げていた原稿の送稿を控えていた。幸いにして、人類史研究者と焦点が違うので、恐る恐る送稿した。
 ホモ・サピエンス・サピエンスが発生した当初、山岳地帯の急峻な地形の洞窟に生活の拠点を置いたはずである。其処は、生きるために必要な食料、水の確保には極めて不都合な地形だが、他の動物と共存する中で、ひ弱な動物一種、人間の生存地として、身の安全を第一に考えれば願ってもない選択であった。その上に雨風を防ぎ、厳しい寒暖から身を守り、猛獣が跋扈する世界で、安全を確保するには、人食い猛獣も寄れない岩場しか無かったからである。少々生活に不便でも、身の安全が確保され、平和な生活が続き、食料が豊富にあれば当然のことながら人口が増える。一族が、少人数のうちは急峻な岩場でも生活は続けられるが人口が増え、大量な食料が必要になると何かにつけて岩場は不都合になってくる。人が生きて行くのに必須の水や食料の消費に対応した、供給確保が伴ってくるからだ。当然のことながら、不便な岩場での生活は、危険動物からの襲撃には安全だが、生活物資の確保等には不便な地である。危険を承知で山を下り、生活に便利な平地に生活の拠点を移すことになるが、身を守るためいざと言う時の逃げ場として、背後に岩場が控えた麓に移動することになる。