食用の野草の実が豊富で従って、食料も集めやすい。食べ物が豊富に有るという事はそれに伴って、食用になる小動物の種類も数も多く生存していることになる。当時の主食、ヱンメル小麦や大麦等採集に便利であることは、他の食べられる野草も豊富にあるという事で、採取に便利だ。猛獣に襲われた時、急峻な岩場に逃げれば身の安全も確保できる。
此処に居を移し、命が安全で栄養が豊かな食料の確保が出来、平和が続けば一族の人口が増加してくることになる。当初は、一日の行程の範囲で食料の確保が出来たのが、人口の増加に比例して消費量も増加、乱獲も手伝って採集猟場を広げなければ,増加した一族の食料の確保が難しくなってくる。捕獲採集に当初は、一日行程で確保できた食料も、族民の増加によっる消費量の増加で二日行程、三日行程へと採集、猟場が広がって行くことになる。今までは、気づかなかった隣接の種族との接触が起きる。当然、自分の領地と思っていたのが、対人の領地でもあったのだ。「捕った。取られた。」の紛争が起る。当初は個人、個族間の諍いで誰かが怪我を負った、殺されたことからエスカレートし、族間の争いに拡大してゆく。殺し合いが始まる。強い族長一族が勝ち、弱い族長の族民は、其の下に奴隷になるか配下に下ることになる。又、話し合いで、共同生活にも入ることになる。当然、集落を纏めて行くために身分制度も始まる。部族内、共同部族として共に生きて行く事になるが、良い指導者の下で豊かな食料に恵まれれば、多くの族民が集って来る。族間の平和が保たれ、秩序ある社会が形成されれば、更に人が集まり都市国家へと発展して行く。